デザインする…!
デザイン≒物を作るときに形や色などを考え、くふうをこらすこと(小学館、国語辞典)。 難しい…よく美術の授業でやらされた。しかし、美術に限らず。地域や未来や関係などにも “デザイン” と言う言葉がつなげられて 『生活をデザインする』 などと言われることもある。 そこで、頭で設計し組み立てる事をデザイン(意匠計画)と呼ぶことにして考えてみる。
たとえば老人介護の問題だ。平均寿命が延びれば、ヒトが病や老化の問題を抱えて生き、その時間も当然長くなる。誰もが寿命が長くと願うのは当たり前だ。ところが寿命が延びることにより、《介護が必要》な状態としての時間も当然長くなる。すると介護の問題は家族内だけでの解決は難しくなり、社会的な問題として浮上してくる。そこで様々な検討や計画や対策がうち出され(デザインされて)決定し、実行される。それが介護保険制度や介護ヘルパー制度や介護施設であったりする。制度は解決をより効率的にするためのものとしてデザインされる。介護問題が制度的に解決すればOK!
ところが、制度的に解決すればOKとばかりも言えないものが残る。それは 《介護される人》 の 《人間》 の問題は未解決のように思える…。 人はそれぞれの地域や生活空間や環境の中で近隣の人どうしの関係性を築きあげて生きるのだが、制度に従うことにより、築き上げて来た人どうしの関係は無視されてしまう。 若い頃からその地域や場所で家庭を築いて生活してきて、やがて介護が必要になり、いざ介護制度に頼るとなると、それまでの地域や場所や家庭からは切り離される場面を覚悟せねばならない…という事も起こる。 例えばホームヘルパー制度。昔は家族や地域で助け合っていた関係が、見ず知らずのホームヘルパーの介入により、地域が築き上げてきた、互いに助け合うチカラはどんどん削がれて…しまう。また介護施設へ要介護とされた老人が送られると、地域の中では、老化の問題は無いものとみなされてしまう。それは、制度が人間の実態や本質を消し去るという場合もある。家族や家庭や地域と共に終末を迎えたい…と願う人の願望も徐々にかなわなくなる。
制度やシステムは、境界の設定でもあり、境界の《内》と《外》を分けることを、はじめから内包している。しかも、最も重要な生身の《ヒト》の姿や人と人の関係性や個人の願望が消されることが前提となっている。
そこで今、ヒトをみて…《内と外の境界を消し去る》デザインが必要だ! 生身のヒトの姿や人と人との関係性や個人の願望がいきるデザインだ! いつの時代も、どこの地域でも、どんなヒトにも成り立つデザイン!
境界をつくるデザインと境界をなくすデザインは対極だ。2007年の、ここ日本のデザイン志向は、どちらを志向しているのだろう…か?
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